真田幸村と真田丸(別冊宝島)/大阪冬の陣での真田丸をCG復元&戦術解説をした本

別冊宝島から発売されているムック本「真田幸村と真田丸 (別冊宝島 2389)」はそのタイトル通り、真田幸村に関する情報が全て揃っている本でした。内容は他の本と非常に似通っているのですが、ムック本特有の写真の多さ、図解の多さもあって、非常~に分かりやすい。

解説も丁寧ですし、もっと早くこの本を読めばよかったなぁと思ったぐらいです。大河ドラマ「真田丸」の主要キャストや出演者のコメントも掲載されており、110ページほどの雑誌ですが情報量に不満は一切ありません。

真田幸村と真田丸(別冊宝島)の総評/大坂冬の陣での出城をCGイラストで復元!

真田幸村と真田丸 (別冊宝島 2389)

文字だらけの文庫本も数冊読みましたが、こういう写真が多いムック本の方が視覚的でわかりやすいなぁというのが率直な感想。そして、真田丸と真田幸村、真田家に関する必要な情報はこの一冊にすべて凝縮されています。

110ページほどでボリュームもありすぎず、でも解説は丁寧な一冊なので、大河ドラマ真田丸に合わせて真田幸村に関して予習しておきたい方に自信を持って推薦できる本と言えます。

真田幸村と真田丸(別冊宝島)の目次と内容

大見出しだけの目次ですが、内容はこんなところ。

  • ドキュメント 大阪冬の陣と真田丸の謎
  • 平成28年NHK大河ドラマ『真田丸』本格始動
  • 真田幸村とその時代
  • 特別インタビュー「幸村の謎を解く」
  • 第一部・真田幸村の生涯
  • 第二部・戦国の英雄 雪牟田の実像に迫る

前半は3つの特集が組まれ、最新の研究で明らかになった真田丸の姿をCGで復元。NHK大河ドラマ、真田丸のことに触れつつ、歴史研究家や歴史小説家の方による真田幸村の姿に迫ります。

後半は『真田幸村の生涯』以降は真田幸村とその家族がどう生きてきたのか、当時の刻々と変化する戦国史とともに解説し、真田幸村に関する多くの謎についても触れていきます。

最大の見所は大阪冬の陣の真田丸をCGで復元した図解解説

私がこのムック本を購入した最大の理由がCGで復元した真田丸の図解解説。

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10ページほどしかない小さな特集の中に、真田丸の全貌を復元した2つのCGイラストと断面図を示したイラストが1枚あります。土塁や堀、櫓、柵、抜け穴や塹壕などの図解解説が掲載されています。上の写真はP4に掲載されている見開き2ページに渡るCGイラスト。もう一枚はもっとクローズアップしたものがP10に見開き2ページで、真田丸の断面図解説はP12に掲載されています。

CGイラストが2枚しかなく、本音を言えばもう少し欲しいなぁというところですが、その2枚のイラストはマジ大迫力です。巨大な真田丸の姿と味方の軍勢、敵軍の軍勢、どこからどう攻めてきて、それをどう守ったのか、色々を想像を膨らませて眺めるのが楽しいぐらい。こういうのを眺めていると、何か想像をいろいろ膨らませて楽しんでいた子供時代を思い出します。

こんな巨大なものを短期間で作り上げたのだから、当時の人の頑張りや真田幸村の組織力というのはすごかったんだなぁと思います。色んな所に工夫が施されていて、合戦研究や城郭研究の面でも非常に楽しめると思います。

城郭研究、歴史研究、歴史小説…色んな角度からの真田幸村像に迫る

真田幸村の人格を歴史学の観点から見ると、どういう風に映るのか?

非常に印象深かったのが、歴史研究というのは客観的な歴史資料をもとにした事実に迫ることであり、人柄や心理を読み解くのは文学的な観点だという考え。その点、客観的な資料が乏しい真田幸村は、研究者泣かせなんですね。

そういった前提を踏まえつつ、大大名ではなく平凡で優秀とはいえなかった真田幸村が大坂の陣に挑んだ時にどういう気持ちだったのか、なにを考えて大阪城に入ったのか、彼の配下にいた兵たちは何故死にものぐるいで徳川軍に立ち向かったのか。

歴史研究家や歴史小説家、または城郭研究など異なる立場から真田幸村の姿に迫っていくのがこの本の前半です。

真田家(昌幸・幸村・信幸)の代の戦国史

後半はほとんど戦国史。真田幸村、父昌幸、兄信幸、そして当時の情勢の解説に多くのページ数が割かれています。大きく分けると、

  • 真田家の系譜
  • 徳川秀忠との上田城の戦い
  • 九度山での蟄居生活時代
  • 大阪冬の陣と夏の陣

をそれぞれ解説。それぞれの章の終わりには、真田家ゆかりの地の紹介もあって、長野県上田市、長野市、松代町、高野山、九度山町、そして大阪と各地域で詳細な紹介がなされています。これからファンも多く訪れるでしょうね。私もぜひ行ってみたい。

真田幸村の情報を一冊で知りたい方にオススメ

最初に書いたとおり、この本は別冊宝島から発売されているムック本です。内容そのものは他の類似分とほとんど同じですが、やはりムック本だけあって写真やイラスト、図解が多いので見る楽しみも提供してくれます。

しかも、書いてある内容も必要な情報がコンパクトにまとまっていて、真田幸村に関する(元で時点で分かっている)通説を効率よく学ぶには非常におすすめの一冊といえます。個人的には、「直系子孫が明かす!真田幸村の真実」と並んで大河ドラマ真田丸に関連した書籍としてはお気に入りの部類です。ドラマを見ながら楽しむ、手元においておきたい本です。