男の本格節約術/貯金第一の質素な生活で1000万貯金を目指す

男の本格節約術―5年で1000万円貯める52のノウハウ」とありますが、この内容が合う人、合わない人はっきり分かれると思います。私は、残念ながら合わなかったです。

これまでに節約に関する本やマネーリテラシーの本を読みあわってきているのもあって、ある程度お金に対するスタンスや知識が溜まってきている人には、あまり参考になるところが少ないのかな、と思います。

男の本格節約術-5年で1000万円貯める52のノウハウ-

男の本格節約術―5年で1000万円貯める52のノウハウ

男の本格節約術という名前に惹かれて買ったのですが、期待していたほど男性色が強くありませんでした。

それに、人付き合いも極力小さい範囲で、質素倹約でお金を貯めて早くにセミリタイアした方なので、人それぞれ価値観が全く合わないところも多いと思います。

この本格節約術の内容も、時間的自由や場所、経済的自由をお金で買うために、貯蓄が必要。そのために、日々質素倹約の生活で節約しようという本です。

効率と合理性を極限まで最大化した質素倹約の節約生活

stevepb / Pixabay

お金持ちの人は大抵、質素な生活をしていて、モノを消費したり購入することは意外と少ないというのは同意です。収入が多くても、見栄や見せびらかしの消費が多くなり、結局手元にはお金が残らないという人が案外多いんでね。

この本の著者はリスクと借金をとにかく避けるという方針です。この考え方に賛否はあるでしょうけど、住宅ローンも借りないし、自宅も賃貸派。

家を買うんだったらキャッシュで買い、借金はローンを含めて絶対に作らないそうです。日々の食費(昼食含め)も数円、数十円でも安く賄えるよう工夫されています。

著者の生活を垣間見ると、ユニクロのフリースを部屋着で10年以上着ているとか、散髪代は1000円に抑える、飲み会は極力いかない、などとにかく効率と合理性を重視した節約節約の質素な生活です。

趣味はネットで囲碁観戦や図書館で無料で本を借りるといった、お金のかからない楽しみで生活されています。でも、これってやっぱり相性があるし、限度ってものもありますよね。私の場合は、削るところは削るけど、使うべきところは気持ちよく使うというタイプなので、「全部を削減」となると、ちょっとしんどい。

お金に対するスタンスは人それぞれ…お金と幸せの関係も人それぞれ

私の場合、節約や貯金は目的あってのもので、持っているだけで価値がある訳ではないと思っています。著者は「お金を所有することも一つの幸せ」と主張していますが、所有することに幸せを感じるなら、お金が減るのも不幸になります。つまり、お金を使って減っていくことに強烈な不幸を感じてしまいますよね、私はそれが嫌なのです。

使うべきところは気持ちよく使いたいし、必要なお金はきちんと使いたい。私は使う所と削減するところのメリハリをつけたいタイプなので、節約志向が強すぎると必要な出費さえ嫌な気分になってしまいます。

お金が減っていくストレスは人を小さくさせる

これは、お金がなかった以前の私が経験したことで、必要経費すら払い渋るただのケチになるだけです。生活は何も楽しくありません。とにかく、お金を使わないように、使わないようにしようとするので、外には出ていかないし、人と会う機会も減っていく。

お金をある程度持っていても、それが減っていくストレスと付き合わない限り、所有する幸せは大きくない、という実体験です。

とはいえ、お金に対するスタンスは人それぞれです。今回この本の著者の価値観と私の価値観とは若干ズレがあっただけの話で、同じような価値観の方が読めば参考になるところも多いと思います。それに節約の弱点として、発想が狭くなったり色々な弊害があることも著者は理解しているようで、それも本の中に収録されています。

倹約で貯めたそのお金、いつ何に使うの?

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貯金は目的ではないし、お金そのものに安心もなければ幸せもない、というのが色々な本を読んできた私の持論です。

一生懸命節約して、収入よりもはるかに低い支出で暮らし、お金持ちになったとしましょう。貯金もしっかり貯まって、安心できる金額を持てるようになりました。

で、そのお金はいつ、何のために、何に使うの?

とふと疑問に思いませんか。持っていることに意味がある、何かあった時の為の貯金?

ホリエモンこと堀江貴文氏の著作、「ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく」には、「明確な目的もなく貯金に一生懸命励む理由は、自分に自信がないからだ」とおっしゃっていました。今の自分や過去の自分の経験を振り返ってみても、本当にその通りだと思います。

貯金で安心は買えない。安心は自分の中に、自分の力で作り上げるしかない、と私は思っています。